日々是好日

備忘用読書メモ。主に感想・学んだことなどを記載

伝え方が9割

 ☆4

伝え方が9割

伝え方が9割

 

 どこかのブログでおすすめされていたから読んでみる。

 

結果、かなり面白かったし、言葉の使い方や物事の伝え方はこれまであまり工夫していなかったから工夫しようと思った。

 

著者はコピーライターで、コピーライターが素晴らしい文言を考えるには一定の法則、ルールがあり、それを使えばだれでも人の感情に響いて人が動いてくれる物事の言い方ができると主張。本の中では、そのルールや法則を紹介してくれている。

技術として具体的には、①ノーをイエスに変える技術と②人を動かす強い言葉を作る技術が紹介されている。

 

①は、実際に言っている内容は同じでも言い方次第で、相手が動いてくれるの可能性が変わるというもの。例示されている言い方も確かに。と思えるのが多かった。

×芝生に入らないでください。

○芝生に入ると農薬の匂いがつきます。

 

×(飛行機で)後方のお客様、前のお客様が出られるまで、お席でお待ちください。

○後方のお客様、お時間がかかってしまうので、ごゆっくりお支度してください。

 

 ともに主張している内容は同じだが、後者の方が素直に聞く人が多い。

 

②は、ネットが始まり一昔前に比べ人が目にする文字の量が500倍くらいに増えたこともあり、普通の言葉では相手の心にとどかない。相手に動いてもらうには強い言葉が必要というのが著者の主張。人は論理ではなく感情で動く面が多いので、そこから考えても言葉が重要。

 

強い言葉と具体的には、

×京都へ行こう

○そうだ、 京都へ行こう

 

×事件は現場で起きている。

○事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ。

 

思いつきではなく、こういう言葉を生み出せるルール、技術を会得しているのがプロのコピーライターであり、その方法が記載されていて面白かった。

 

ただ、結構シンプルなルールで本当にこれだけで効果あるのか疑問なので、☆5ではなく4。

続編があるみたいなので、そこにはもっと高度な技術が紹介されているのかも。

 

本としては著者の伝えたいことが、なぜそれが重要なのかも含め、非常にわかりやすく書かれており、伝えたいエッセンス(ルールのまとめ)も切り取って持ち運べるように付録が付いており、とてもユーザーフレンドリーな本だと思った。

 

最後に、つよいことばを作る技術の一つであるギャップ法を多用し、著者がもっとも感動した文章が紹介されていていい文章だったので備忘のために引用。

 

<この時代に生きる 私たちの矛盾>

 

ビルは高くなったが 人の気は短くなり

高速道路は広くなったが 視野は狭くなり

お金は使っているが 得るものは少なく

たくさんものを買っているが 楽しみは少なくなっている

家は大きくなったが 家族は小さくなり

より便利になったが 時間は前より少ない

たくさんの学位をもっても センスはなく

知識は増えたが 決断することは少ない

専門家は大勢いるが 問題は増えている

薬も増えたが 健康状態は悪くなっている

飲み過ぎ吸い過ぎ浪費し 笑うことは少なく

猛スピードで運転し、すぐ怒り夜更かししすぎて 起きた時は疲れている

読むことは稀で、テレビは長くみるが 祈ることはとても稀である

持ち物は増えているが 自分の価値は下がっている

喋りすぎるが 愛することは稀であるどころか憎むことが多すぎる

 

生計の立て方は学んだが 人生を学んではいない

長生きするのようになったが 長らく今を生きていない

月まで行き来できるのに 近所同士の争いは絶えない

世界は支配したが 内世界はどうなのか

前より大きい規模のことはなし得たが より良いことはなし得ていない

空気を浄化し 魂を汚し

原子核を分裂させられるが 偏見は取り去ることができない

急ぐことは学んだが 待つことは覚えず

計画は増えたが 成し遂げられていない

たくさん書いているが 学びはせず

情報を手に入れ多くのコンピューターを用意しているのに コミュニケーションはどんどん減っている

体は大きいが 人格は小さく

利益に没頭し 人間関係は軽薄になっている

世界平和の時代と言われているのに 家族の争いは絶えず

レジャーは増えても 楽しみは少なく

たくさんの食べ物に恵まれても 栄養は少ない

夫婦で稼いでも 離婚も増え

家はよくなったが 家庭は壊れている

 

忘れないでほしい すぐそばにいる人を抱きしめることを

あなたが与えることができるこの唯一の宝物には 1円もかからない

忘れないでほしい あなたのパートナーや愛するものに「愛している」ということを 心を込めて

 

あなたの心からのキスと法要は傷を癒してくれるだろう

忘れないでほしい もう会えないかもしれない人の手を握り その時間を慈しむことを

愛し

話し

あなたの心の中にあるかけがえのない思いを分かち合おう

人生はどれだけ呼吸をし続けるかで決まるのではない

どれだけ心の震える瞬間があるかだ

 

by George Carlin