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備忘用読書メモ。主に感想・学んだことなどを記載

AIの衝撃

 

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書)

 

 

最新のAIの可能性と問題点・課題を知りたくて読んでみる。 

結果、求めていたものと書かれていたものがちょっと違ったかな。

 

この本は、過去のAIブームのAIの仕組みと課題を、そしてニューラルネット機械学習など最新のAIがその課題をどのように乗り越えて、どういう可能性があるかということが書かれているが、若干物足りない。

 

大雑把に言ってしまうと、最近のPCプロセッサの処理能力が上がったことで脳の神経構造を真似た多層ニューラルネットディープラーニング)のAIが作れるようになった。*いままでも同様の考え方はあったが、処理能力が足らなくて無理だった。

そのAIは、自らいろんなことを学習できるのでこんなすごいこともできそうですよ。ということが書いてある。

 

自分としては、ディープラーニングで特徴量を機械が自分で認識できるようになったのは素晴らしい進化だけど、まだ実用にはこういう課題があって、それに対してどう取り組んでいるというのをもう少し理解したかったが、課題はあるが脳の構造を真似ているので、人間ができることはそのうちできるようになるというロジックが多かった気がする。

 

機械学習ディープラーニングの差についての現時点での自分の認識は以下の通り、特徴量を機械が自分で見つけられるか否か。

 

これまでの機械学習は、スパムメール判定プログラムを作る場合に、

A=「"お客様"という単語が文中に出てくる回数」

B=「"おすすめ"という単語が文中に出てくる回数」

C=5

と定義し、

以下の式が成り立つならば、スパムメールではない。成り立たないならばスパムメールとする。

Ax+By-C<0

 

x,yは適当な初期値を設定し(たとえばx=1,y=1とするとA,Bの総数が4以下のならスパムでないと判断)その後膨大な、スパムメールとスパムではないメールを読み込ませて、もっとも多くのメールを正しくスパム判定できるx,yを機械が算出してくれるというもの。

初期値から適切なx,yを学習するので機械学習と呼ぶ。

 

それに対しディープラーニングは、A,Bなどを定義せずに膨大なスパムメールとスパムでないとメールを読ませると、機械が勝手に

A=「”セール”という単語が文中に出てくる回数」

B=「”お得”という単語が文中に出てくる回数」

C=10

x=0.07 y=1.2 Ax+By-C<0が成り立つならばスパムメール

というように、A,Bを定義し、最適なx,yまで見つけ出してくれるというもの。A,Bなどスパム判定する上で抑える必要がある点を特徴量と呼んでいる。 

 

 すごいと言われてても結局は過去の事例の統計処理なんだよね。と思ってしまうが、人間とコンピューターとの違いは独創性や創造力の有無と言われているが、人間の創造力だって過去経験した物事を新しい方法でつなぎ合わせるだけ、という考え方もあり、そうであればそれはコンピューターと同じでしょ?という筆者の言い分もわかる。実際にバッハ風の音楽やオペラを作って観客に聞かせたところAIがつくったとわかった人がいなかったものもつくれるみたいだし。

 

人間の知能ってなんだろうなと考えさせられる。もう少し勉強しよう。

 

あと本について面白かったところは、

日本はこれまで産業ロボ作成が得意。米国はAIなど情報処理系が得意だった。ただ今後は、産業ロボにAIを組み込んだものが主流となりそうで、その動きは欧米系のが進んでいて、日本はピンチだぞ という最新のロボット産業の話や自動運転はざっくりとどういうロジックで動いているとかベイズ理論についてとかとか。

薄くて読みやすいしさらーっと動向を理解するにはいいと思った。